- 黒助(くろすけ)… 黒猫としての名誉を守るべく、過去の汚名返上に燃える博識猫。
- しろさん … 怖い話が好きなおばさん。好きなホラー映画は「エクソシスト」。黒猫への誤解は、解きたい気持ちでいっぱい。
黒猫=不吉?

ねぇ、黒助。「黒猫は不吉」とか聞くじゃない?
なんでそんなこと言われるのかしら。私が若いころは、「黒猫が前を横切ると不幸になる」なんて言われていたわよ。

(怒)まったく人間って失礼ニャ!!!
黒いからって勝手にホラー映画に出すなって話ニャよ。

く、黒助ちょっと…怖いわよ。

それはヨーロッパの古い迷信ニャ。中世ヨーロッパでは、黒猫は「魔女の使い」って言われてたんだって。でもそれ、猫に責任ないニャ。
ホラー映画はおいらも苦手ニャ…(>_<)

中世ヨーロッパは猫に厳しかった⁉

中世ヨーロッパの時代、なんでそんなことになっちゃったのかな?

それがニャ、中世ヨーロッパ、特に15〜17世紀ごろは「魔女狩り」ってのが流行ってたんだニャ。

いやなものが流行っちゃったのね…
魔女狩りが流行ったわけ
不景気や天候不順、疫病の流行などの社会不安が背景にあったと考えられています。
人々が原因不明の不幸や災害の責任を追及するために、魔女とみなされた人々をターゲットにしたのです。
さらに、宗教改革による宗派対立や、女性が迫害されやすい社会状況が拍車をかけました。

人間たちは「魔女は悪魔と契約して黒魔術を使う」って信じてて、魔女のそばに黒猫がいると「これは悪魔の使いだ!」って大騒ぎしたんニャ。

黒猫ちゃんが横にいるだけで⁉

そのとおりニャ。黒猫は夜でも目だけ光って見えるし、静かに忍び寄るしで、なんだか「妖しい存在」に見られがちだったんだニャ。
教会も黒猫を敵視?

でもそんなの迷信じゃない!だれがそんな話、広めたのよ!

実は当時のカトリック教会がけっこう関わってるんニャ。13世紀に、教皇グレゴリウス9世が「黒猫は悪魔の使い」って文書で言及したんだニャ。

お偉いさんが…どうしちゃったのかしらね?
グレゴリウス9世は1232年(または1233年)に「ラマの声(Vox in Rama)」という教皇勅令を発布し、黒猫を悪魔の使いとして公式に非難しました。この勅令の中で黒猫は魔女や異端者と結びつけられ、黒猫を排除する動きがヨーロッパ全体に広まりました。これが黒猫が不吉とされる元となっています。

それから「黒猫=悪魔のしもべ」説がどんどん広がって、魔女狩りと一緒に黒猫まで処刑されるという、とんでもない時代が来たニャ。

ひどい話ね!!

ニャー!恐ろしい話ニャ!!!
でも、黒猫は魔女と仲良し?

ところで、魔女って本当にいたのかしら?

うん、それは本当ニャ。昔の「魔女」って、実は薬草や自然の知識に詳しい賢い女性たち。山奥でひっそり暮らしてて、猫みたいな動物と仲良くしてたんだニャ。

なるほど〜。じゃあ、あれね。孤独を好む女性と自由な猫の静かな暮らし。今なら雑誌の特集で紹介されそうな生活スタイルよね。
ナチュラルで自然に癒される田舎ひとり暮らし!相棒は黒猫です❤


しかも、猫はネズミを取るから、伝染病の予防にもなる。ある意味、自然の「守り猫」だったのに、まったく変なレッテル貼られたニャ。

猫も女性も、ひどいとばっちり受けてたのねぇ…。いつの時代も人間は愚かね。同調圧力に弱いのよね。
今では見直されてきた?

でも現代では、黒猫と魔女の評価って上がってきてるんじゃない?

そうニャ。今では「カッコいい!」ってイメージもあるし、ジブリのアニメ映画にも登場したし、ハロウィンなんかじゃコスプレの主役級ニャ。


コスプレで若返ってみました!うふ
まとめ:黒猫=魔女の使いは誤解!実は、頼れる相棒だった
黒猫は長い歴史の中で、時に誤解され、時に崇められてきた存在。
でも本当は、人と共に暮らす、かしこくて優しいパートナー。

黒助、今日も魔法の癒しをありがとね

ニャに、それ。ちゅ〜る出る呪文かニャ?



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